こんにちは!リノビーです。

先日、大屋根リングの設計でも有名な、建築家・藤本壮介さんの講演会を聴いてきました。

持続可能な「環境」と「技術」 —万博がひらくコモンズ(共創)の未来—

日程:2026年3月27日(金)18:00〜20:00
会場:京都精華大学 明窓館 大ホール
登壇者:藤本壮介さん、ウスビ・サコさん、河井敏明さん
主催:京都精華大学 人間環境デザインプログラム
(現 デザイン学部建築学科人間環境デザイン専攻)

講演では、これまで藤本さんが手がけてきたプロジェクトを通じて、建築が人・自然・地域・社会とどう関わるのかが語られていきました。

ありがとうリノビー

まずは、フランス・モンペリエの集合住宅「l’Arbre Blanc(ラルブル・ブラン)」のお話。

この建物は、大きなバルコニーが重なるように突き出ているのが特徴的です。

開放感がありながらも、住人同士の距離感やプライバシーが丁寧に考えられていて、建築が人と人との関係までつくっていくことがよく伝わってきました。

続いて紹介された、ハンガリー・ブダペストの音楽ホール「House of Hungarian Music」も、藤本さんの考え方がよく表れている事例です。

House of Hungarian Musicの断面図
「House of Hungarian Music」の断面図

公園の中に建つこの建物は、大きな屋根とガラスによって、自然と建築の境界が曖昧になるように設計されています。

建物を「物」としてではなく、人や自然の動きを受け止める「場」として捉える考え方がとても興味深かったです。

その後、飛騨古川で進行中の開発プロジェクトや、太宰府天満宮の仮設本殿についても、お話を聴くことができました。

「地域性を生かす」「歴史を紡ぐ」といった言葉はよく耳にしますが、
伝統の形をそのまま残せばいいわけではなく、今の時代にどうつないでいくかが大事なのだと、あらためて考えさせられました。

そして、万博の大屋根リングの話へ。

大屋根リングのイメージと藤本壮介さん

あの大きな建築を、単なる象徴ではなく、多様な人や価値観をゆるやかにつなぐ「輪」として構想していることが印象的でした。

同時に、大規模な公共建築に関わる難しさや責任についても率直に語られていて、その覚悟の大きさもうかがえました。

後半は、EXPO 2025 大阪・関西万博で副会長(理事)を務めたウスビ・サコさん、京都精華大学建築学科教員の河井敏明さんを交えたトークセッションへ。

日ごろから交流のあるお三方ならではの特別なお話を聴くことができました。

最後には学生からの質疑応答の時間も設けられ、充実した2時間はあっという間に過ぎていきました。

はりきりリノビー

講演全体を通して心に残ったのは、藤本さんの建築には「余白」があるということ。

使い方を決めすぎず、人それぞれが居場所や関わり方を見つけられるようにしておく。

その余白があるからこそ、新しい関係や価値が自然に生まれていくのだと思います。

自分の思い込みや偏見で世界を狭めないこと。

建築の話でもありつつ、これからの社会に求められる大事なことなんだろうなと思いました。

リノビー

講演を聴いてすっかり藤本さんのファンになってしまいました。
これから建築を見る目が少し変わりそうです。

では、またね。

(名古屋支店 担当K)

≪登壇者について≫
藤本壮介さん:sou fujimoto architects / 藤本壮介建築設計事務所
ウスビ・サコさん:ウスビ・サコ | 京都精華大学
河井敏明さん:河井敏明 |一級建築士事務所 河井事務所